キリコ雑記(profile/アトリエはこちら

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07/10/22(月)
お弁当の事を何度か書きましたが、今日もお弁当を作るために早起き(と言っても7時15分ですが、私には十分早い)。
そして、私は右手の凝りがひどいので、GPに行ってフィジオセラピスト(理学療法士、整体的なことをしてくれます)を紹介してもらおうと考えていたので、お弁当を作りながらもあせりまくっていました。
起き抜けで頭がぼうっとしているところに、焦りが加わっていたこともあり、息子の「このお弁当箱やだ」の一言にキレました。
お弁当箱はもちろんキリコズファクトリーのもの。(他のはお弁当箱はないのでチョイス無し)
「Honey Baby」と書いてあるのは「女の子のみたいだからいや」という(英語の読める子はこういうとき面倒くさい)リスクエストもちゃんと考慮に入れて、透明のふたに絵のついているものをわざわざ選んだのに。
「いやだったら、もっていかなくてもいい」と言うと、息子は泣きそうな顔になりました。
「これはまずい」と夫は思ったらしく間を取りなし、私はパジャマのままだったので上に着替えに行き、戻ってくると息子は「マミイ、ごめん」と謝りましたので、私も「怒ってごめん」と謝りました。
私が着替えている間に夫が息子と話したらしいのですが、やはり周りの子のお弁当はサンドイッチ。
息子の日本風お弁当はかなり目立って、皆がやいやい言うのだそうです。
で、息子はそれがうっとうしいのであんまりお弁当を見られたくなかった、なのに、透明のふただと中身が見えてしまうのでうろたえてしまった、とのことでした。
息子のクラスはいじめとかはないので、それがもとでいじめられるということはないのですが、やはりからかわれるのは嫌なのだそうです。
「だけどさ、君、5歳からずっと同じクラスで、お弁当はいつも日本のお弁当じゃない。皆、もう慣れてくれてもいいんじゃない?」と言うと、「でも、ハイリーはずっと帽子のことでからかわれてるよ」と言います。
ハイリーというのは、息子と同じクラスのラスタファリアの子で、髪の毛を切らないのでラスタヘアーにして学校ではいつも毛糸の帽子を被っているのです。
やはり、いじめまでにはいきませんが、からかわれるネタになるそうです。
こんなに人種が混ざっている学校なのに、それでも人と違うとそういうことがからかいのネタになるのだなあ、しみじみと思いました。
そして、我が息子は大丈夫とのんびり構えていた自分を反省。
こんなに日本食がロンドンでトレンディとはいえ、やはり、いろいろあるんですね。
夫が言うにはもし息子がこれほど食いしん坊でなかったら、とっくに「ぼく、日本のお弁当、持って行くの嫌」と言っていたはずだと言います。
確かに、うちの息子、「からかわれるのが嫌」という気持ちより、「日本風のお弁当が食べたい」という気持ちの方が強かったのでしょう。
「じゃあさ、今度のお弁当のとき少し多めにおかず入れてあげるから、皆にも食べてもらって、日本の味を広めたらどう?」と文化振興的提案すると、「マミイのお弁当は、ぼく一人で食べたいからそれは嫌」と言われました。
この欲張りの食いしん坊め!


07/10/15(月)
夫とピーター・ブルック演出のベケットの芝居「FRAGMENT」を見に行く。 
そのために近所に住んでいる日本人のお嬢さんに息子のベビー・シッターを頼んで出かけた。

「FRAGEMENT」は短い、そして相互に関係のない芝居がいくつか上演され、一時間強ほどで終わった。
私がべケットのお芝居が好きなのは芸術的観点というよりも他の芝居に比べてセリフが少なくて理解し容易いからだ。ずうううと長い難しい会話をされたりすると分らず帰ってくることもままある。
でも、ベケットは内容についていける。
そして間合いが絶妙。
間の取り方で結果がかなり変わってくる。
夫の説明によると、べケットの芝居はもともと脚本において細部が細かく決められていることと、ベケットの権利を持つ人が変更に厳しいので、演出家が勝手にアレンジできる余地が無いそうだ。
なので、演出家のカラーが出しにくいそうです。
でも、成功するかどうかは、役者の技量にかなりかかっていてそれをうまく引き出すのは演出家。
成功すれば演出家のカラーは出ず、失敗すれば多分出るのでしょう。
なんだか演出家には難しそうな状況です。

思ったより早く帰って来れたので、彼女とお茶を飲みながらいろいろな話をしていたのだが、うちの息子、「ドクター・フー」というお気に入りのドラ マのマンガバージョンを読んでいて、突然「あ、ぼくアイデアがある!!」と言って、自分の漫画をかき出したのだそうだ。
そして、「ぼく、子供じゃないから怖いシーンを描いても大丈夫!!」とかなんとか言っていたそうだが、しばらくすると、「やっぱり、ぼく子供だからこんなの描いちゃいけない!!」とやめてしまったそうだ。
いったい何を描こうとしたのかは、彼女にはわからず終い。
いったい彼の脳内で展開していた「子供だから描いちゃいけない」怖いシーンとは?
べケットもおもしろかったけど、我が息子もなかなかおもしろい。


07/10/10(水)
今日は息子の遠足です。バッキンガムシャーの農場にコーチに乗って(45分ほど)行くので、お弁当を持って行かねばなりません。
どうしても私はパンにジャムはさんで三角に切っただけ的なお弁当を作る気持ちにはなれません。
もちろん、毎日だったら大変だけど、たまにのこと。
やっぱり、日本人的なお弁当を作りたい。
とりあえず、息子に「おむすびとサンドイッチどっちがいい?」と聞くと、「おむすびと空揚げ、ブロッコリーとプチ・トマト!!」という答えが返って来ました。
それこそ私が作ろうとしていたもの。
ほほほほ。
毎回そのメニューなので、息子の脳内にお弁当の定番としてしっかりインプットされているようです。
手間としては一緒なので、夫にもお弁当を作ってあげることにしました。(普段は作りません。夫は適当にサンドイッチを買ったり、カフェで食べたりしています)
空揚げは前の晩に作り、今朝はおむすび、ほうれんそう入りの卵焼き、蒸したブロッコリー、そしてプチトマトを準備。
息子はお弁当に浮かれていて、私が起きると同時に味見目的に自分もキッチンにやって来ました。
健気にも「マミイ、手伝おうか?」と言う息子に、タイトな時間に殺気立っている私は、「話し掛けないで!!手伝わなくていい!!」とひどい態度。
夫の非難するような眼差しに気がついて、「じゃあ、おむすび、やってみ」と私的には十分熱さが取れたボールのしゃけごはんを示すと、さっそく手に水と塩をつけてごはんを手に取る息子ですが、うまくむすべません。
おまけに「あぢぢぢぢ」とごはんを手のひらに持っていることができません。
今度時間のあるときに、しっかりコーチをしなくては。
今はちょっと殺気立ち過ぎ。
ついでに私の分も作りました。自分のお弁当なんて久しぶりです。
お昼が楽しみです。 
やっぱりわくわくしますね。


07/10/5(金)
9月の終わりの週末にパリに行って来ました。
ゴリラズのデイモン・オルバンが曲を作り、ジェームス・ヒューレットが美術、衣装を担当した、中国人ディレクターの中国人キャストによる中国語のオペラがパリで上映されるのを見に行ったのです。
夫が私と息子が日本に行っていて留守のとき、「サウスバン・ショ−」というテレビでそのメイキングを見ていておもしろそうと思ったことと、マンチェスターで上演されたときはものすごく好評でチケットがとれない状態だったけれど、パリのチケットはわりと簡単に取れたとのことで、パリ行きを決めたそうです。
そうです、というのはあとで、「パリに行くからね」と聞かされたので。最初は息子を置いて行くつもりでしたが、世話を期待していた人の都合がつかなく、こっそり学校を休ませて連れて行くことになりました。
着いた当日の夕食、とあるレストランに予約を入れて出かけたのですが、そこでなんとブラジルの友人夫妻に遭遇。
彼女は10年以上前に日本に住んでいてそのとき友だちになり、その後、ブラジルに帰国、そして、結婚、最後に会ったのは共通の友人のオランダでの結婚式で、七年前!
息子を置いてパリにロンドン経由でハネムーンに来たそうです。
サンパウロに住んでいる彼らとロンドンに住んでいる私たちがパリで会うなんてものすごい確率です。
しかも、彼らが来た時間は話たちが食事を終えて帰る時間で、隣の隣のテーブルに席を作ってもらっていたので会えたけど、別の一角だったら気がつかなかったかもしれません。
彼らはフランス人らしい友人カップルと一緒だったので、ロンドンに戻る日曜日にちょっと会おうということにして、別れました。(その後、彼らはユーロスターに乗り遅れて、ものすごく遅くロンドンに到着したらしく、再会できずにブラジルに帰ってしまったのでしたが)
ロンドンに戻って来た翌日、さっそく、日本に住んでいる共通の友人にメールでこの偶然の再会のことを書いて送ったら、「ぼくもパリにいるんだよ〜」という返事が。
私たちが再会した翌日の午後に仕事でパリ入りしたそう。
どこかに行くときは友人とマメに連絡を取った方がいいな、と思った。
 
あ、オペラは「モンキー、東へ行く」という「西遊記」をベースにしたものでした。
イギリスでチケットを手に入れられなかった人がパリに来たらしく、イギリスのお客さんが多かったです。
日本の「西遊記「(堺正章バージョン)はイギリスでも放送されていて人気だったそうで、夫は子供のときみていたそうです。デイモン・オルバンも見ていたらしいです。
でも、夫の友だちのお父さんがその吹き替えを作る仕事をしていて、スタジオに見学に行かせてもらったら、台詞をきっちり英訳するのではなく、シーンを見て、適当にひねり出していたそうです。
オペラを見に来たイギリス人のお客さんたちに、「あんたらの見てたのはでっちあげや」と心の中で毒づく私でありました。


07/10/3(水)
本日息子をスイミング・レッスンに連れて行った帰りに乗ったバスでのことです。
20歳前かと思われる若者が、座席に座っていたのですが、年配の女性が乗ってくると、ささっと席を譲りました。
「なんと、えらい若者じゃ」と感心していると、今度は乳母車を押した母親が乗って来ました。
すると、その若者、バスの中の乳母車の置けるスペースに立っていたのですが、乳母車がそこに入れるように、やはりささっと、別の場所に移動。
「なんと、気配りの細かい若者じゃ」とまた関心をしていた私でありましたが、ふと彼のトレーナーを見ると、書いてあった日本語が「喧嘩上等」。
彼の礼儀正しさと日本語の内容のその絶妙な組み合わせに仰け反りました。
ありがとう、若者。
いいもの見せてもらいました。